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株式会社バッカス・バイオイノベーションへの新規投資について

 株式会社神戸大学キャピタル(本社:兵庫県神戸市、代表取締役:山口 正弘(以下「KUC」))は、KUC1号投資事業有限責任組合(通称:神戸大学ファンド)を通じて、株式会社バッカス・バイオイノベーション(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:丹治 幹雄、(以下「バッカス社」))への新規投資を実行しました。

投資概要

 バッカス社は、神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科発で、神戸大学副学長である近藤昭彦教授らの研究成果の事業化を目的に設立されたバイオベンチャー企業です。

● 技術・ソリューションについて

 微生物等による有用物質生産に関するサービスや自社プロダクトの開発等を、遺伝子の設計から生産プロセス・試作品の開発まで一括してサービスを提供する、日本初の「統合型バイオファウンドリ®」の実現を目指しています。

 具体的には、神戸大学等における合成生物学を中心とした基盤要素技術・ノウハウ・人材をパッケージとして技術移転し高度化させるとともに、合成生物学の先端技術を開発している機関と連携することで、DBTLサイクル※1を高速に回し、多様な宿主(酵母・大腸菌・乳酸菌・糸状菌・ビフィズス菌・微細藻類等)と対象化合物(各種化合物・タンパク質・核酸、等)に対応した形でスマートセル※2を創出しています。

※1スマートセルを創出するための、下記の4つの工程のこと
> Design:独自のIT技術を駆使した生物の遺伝子レベルからの設計
> Build:合成生物学技術で創出される遺伝子パーツ・クラスターを活用した生物改変
> Test:高精度分析技術を活用した細胞評価や、スケールアップ技術によるプロセス開発
> Learn:独自のIT/AI技術を駆使したデータ解析・知識創出

※2 生物を遺伝子レベルから設計する事で、これまで利用し得なかった生物機能(元来生産できない有用化合物の生産機能、新規化合物の生産機能、効率的な生産機能等)を意図的に持たせた微生物・植物・動物細胞のこと

● 本件投資背景

 KUCは、微生物や植物などを用いて化学品・燃料・医薬品原料・たんぱく質など、さまざまな有用物質を生産する「バイオものづくり」分野において、DNA合成・ゲノム編集技術・代謝解析の技術を応用してスマートセルを開発・生産することで、地球規模での社会的課題解決と経済成長の両面から日本のバイオ産業の発展への寄与が期待できる点を高く評価しました。
 また、神戸大学の異分野共創における重点領域「バイオものづくり研究拠点」を推進するにあたり、関連する研究成果の社会実装を目指す代表的な神戸大学発ベンチャー企業の1社である事から、このたび新規投資を実行しました。

● 今後のバッカス社の取組について

 バイオファウンドリサービスによる事業展開を主軸に、2023年3月に採択された、バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進を目指す「NEDOグリーンイノベーション基金事業」(株式会社カネカ・日揮ホールディングス株式会社・株式会社島津製作所との4社コンソーシアム)も推進していくことで、「統合型バイオファウンドリ」の実現に向け、より強力に取組んでいきます。

株式会社バッカス・バイオイノベーション 概要

設立:2020年3月18日
事業内容:統合型バイオファウンドリの提供
本社所在地:〒650-0047 神戸市中央区港島南町6丁目3番7
代表取締役:丹治 幹雄
HP:https://www.b2i.co.jp/

「神戸大学ファンド」 概要

名称:KUC1号投資事業有限責任組合
設立日:2023年1月
運用期間:10年間
規模:ファースト・クローズ 20億円(2023年1月末)
運営会社:株式会社神戸大学キャピタル・SBI大学発ベンチャー育成支援株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:後藤 健)
投資対象:
① 神戸大学発ベンチャー(プレシード等、シードステージのベンチャーも支援)
② 他大学・研究機関
③ 神戸大学のOB・OGが創業したベンチャー

株式会社神戸大学キャピタル 概要

概要:神戸大学の研究成果の社会実装化、ベンチャー支援を通じた地域経済活性化への貢献を目指すベンチャーキャピタル
設立:2021年10月
所在地:〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1 産官学連携本部2階
代表者:山口 正弘
URL:https://kuc.vc/

【お問い合わせ先】
株式会社神戸大学キャピタル 担当:石田 真士
E-Mail:info@kuc.vc